就活生時代について

 

―就活についてのお話を伺いたいと思います。就活時に、夢や目標はありましたか?

今思うと、普通の?稚拙な?夢、というかイメージはありました。有名で大きい企業に入るというレベルの漠たるもので、無意識に「親を安心させたい」、「自慢したい」という程度のもの。まぁ、端的にいうと周りにすごい!と言われたい、と思っていました笑。また、手に職を身につけられるといいな、と考えていたので、当時流行っていた「システムエンジニアがいいのでは?」って考えていました。今考えてみると、このような考えでは本当の自分や、ありたい自分は手に入らないという事がわかります。でも、実際に経験したから「違うな」と分かったんですよね。

 

―ありがとうございます。次は、お仕事についての質問です。初めに入ったNTTデータさんではどのようなお仕事をされていましたか?

配属されたのは、国といった公の機関からのシステムの受託開発と、運用を行う事業部でした。その事業部で人事や総務関連の仕事をしていました。

―働いていく中でリアリティギャップを感じたと仰っていましたが、具体的にどこらへんにギャップを感じましたか?

端的に感情で言うと、「つまらないなぁ」と(笑)。日々同じ業務の繰り返しで、「学校と変わんないじゃん!」って・・・。もともと大きな会社で、官僚組織的な雰囲気もあった会社でもあり、なんとなく「型にはまりなさい」っていう無言のプレッシャーや雰囲気があったなぁ、と。「もっと自分は何かできるんだけどな」とか「毎日、いろんなことをしたい!」と思い、結果、3年経たずに「自分には合わない」とはっきり認識しました。

 

―では、どうやったらリアリティギャップを小さくする事ができますか?

今の通常の「就職活動・仕組み」に則って仕事を発見しようとすると、多かれ少なかれリアリティギャップは発生するとおもいます。逆にむしろリアリティギャップはあった方がいいのでは?と思います。リアリティギャップってつまりは、自分が「経験」したことで、「あ、自分が考えていたことと違うのだ」ということをリアルに学べている、ということだと思います。自分が会社を辞めるとき、ものすごく怖かったし、親にも「大学入って良い企業入ったのになんで辞めるの」って泣かれましたし笑。自分というものを突きつけられる感じ。僕はいまだにその選択が間違っていたとは思ってなくて。会社を辞めると決めたことで「自分が何をしたいのか?」ということに対して真剣に考え始めました。まぁしんどかったですけど、その時からようやく自分の人生を歩み始めた、という感じがします。そして「人がその人らしさを最大発揮して生きていけるエネルギーの高い社会を作りたい」という思いや、「キャリア教育に携わりたい」という信念が生まれたと思います。暗闇に足を踏み出す感じですが、面白いことに、その気持ちで行動をしていくとびっくりするくらい素敵な人に出会えたり、いろんなことが繋がっていったりするんですよね。一方で、リアリティギャップを感じて一番よくないな、って思うのは、限界を超えて我慢し続けてしまうこと。その場に留まり続けて身体的にあるいはメンタル的に、回復ができないくらい弱ってしまうことだと思います。何でもかんでもつまみ食いする、というのは違うと思うけど、自分の感情と向き合って明らかに違うな、と思った時に他の選択肢が取れるかが大事だと思います。自分の感情や思考の特性は経験してみないと自分でも取り扱いがわからないので、内省したり、誰かと話したりしながら身につけていければいいのでは、と思います。

 

リアリティギャップは大きい方がいいっていう考え方は新鮮です!

その分ショックも大きいですけどね!笑 今の時代、効率や生産性を重視しすぎて「思考・論理がすべて」という雰囲気があり感情が蔑ろにされているけれど、もっと感情を大切にしてほしいなって思います。多くの社会人・企業人も、ときめき」とか「ワクワク」を優先して選択すればいいのになーって。

 

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