第5回経営審議会

議事要録はこちら

会議内の各種発言についてはこちら *いずれも法人サイト

日時

2018年8月22日(金)、13:30~14:20

場所

新宿モノリスビル26階会議室

配付資料(関連する部分のみ)

大学及び法人の名称変更について(案).pdf

  • 名称変更の時期、新名称、手続きのスケジュールについて、が掲載されている
  • 会議時に配布された資料であり、会議後に作成された資料ではないことに注意

出席者

島田晴雄理事長
上野淳副理事長 (首都大学東京学長)
川田誠一副理事長(産業技術大学院大学学長)
奥田信之副理事長(事務局長)
田原正夫理事 (東京都立産業技術高等専門学校校長)
西村和夫理事 (首都大学東京学長特任補佐)
吉武博通理事 (首都大学東京学長特任補佐)
神藏孝之学外委員
内藤貴詞学外委員
高見之雄弁護士
山田洋一監事
市古夏生監事

概要

2 審議事項(秘密会にて審議) として、

(1)公立大学法人首都大学東京のブランディング戦略について
公立大学法人首都大学東京のブランディング戦略(名称変更)について審議を行った。
審議を踏まえ理事長から提案があり、提案の方向性に沿って進めることについて承認された。

としている。
審議の結果、島田理事長から名称変更の提案がなされ、進めることが承認されたとみられる。

具体的発言内容

こちらのページの、大学の名称変更に関する意見等(8月22日経営審議会)にて公開された内容

(1) 首都大学東京における意見等

○教員から様々な意見があったが、全体の印象として「東京都立大学」に変更という意見が多数

  • 教員の意見のうち「東京都立大学」に変更すべきという意見
    • 大学名称は、本学の理念や建学の精神、特徴などを表すべきもの。
    • 「東京都立大学」は、東京都が設置した大学である本学の実態をシンプルかつ最も明確に表した名称である。
    • 「大学」の後に文言が入るという配列には違和感がある。
  • 教員の意見のうち「首都大学東京」を維持すべきという意見
    • 社会に対し、なぜ名称を変えるのか、明確な理由を説明する必要がある。
    • 首都大学東京として頑張ってきた 14 年間を全て否定することに繋がるのではないか。
    • 多くの在学生・卒業生がおり、なかったことになってしまうことは問題。
    • 知名度の問題は、教職員が努力すれば解決できるのではないか。
    • 高校生には認知度は高く、関東では国公立大学の中でもトップクラス。名称変更は混乱が予想される。

○ 学生自治会が中心となってアンケート調査を自主的に実施。約6割を超える学生が大学名称を「東京都立大学」に変更することを希望。ただし、回答数は 2,345 人であり、必ずしも学生の総意ではないことに留意

  • 学生の意見のうち「東京都立大学」に変更すべきという意見
    • 現在の名称からは、本学の理念や特徴が伝わらない。
    • 「都立」という言葉が入れば、都が設置した大学であることを対外的に示せる。
    • 地方の就職活動の中では、「旧東京都立大学です」と言わなければ通じない場面がある。
    • 私大や専門学校と混同され、難関校にも関わらずその価値と名前が見合わない。
    • 就職活動など様々な場面で大学名を書くのに苦労する。
  • 学生の意見のうち「首都大学東京」を維持すべきという意見
    • 知名度を上げたければ、研究成果などの地道な積み重ねや、その成果をしっかり宣伝するなど、着実な取組を行うべき。
    • 首都大学東京が十数年しか存在しなかった幻の大学となり、在学生の就職活動あるいは卒業生の将来の転職活動の際にハンデを負うのではないかと不安。
  • 学生団体からは、限られた時間での意見集約であったため、学生大会を開くなど学生内で十分に議論する時間を持たせてもらいたいという要望があった。

(2) 産業技術大学院大学における意見等

  • 産業技術大学院大学については、東京都が設置した大学であることが分かりづらいという意見がかねてより多数ある。都立の大学であることが分かることは、修了生にとっても非常にありがたいという声もある。
  • 名称に「東京都立」を付すことでより分かりやすくなり、大学の将来にとって良い。

(3) 東京都立産業技術高等専門学校における意見等

  • 東京都立産業技術高等専門学校は、名称変更よりも、高等専門学校を取り巻くいろいろな状況に対応していける体力と体制が必要

(4) 検討手続きについて

  • 多くの関係者に意見を聴取し、審議機関で十分に協議をする手続きを経ており、適切である。
  • 学長が問題に真摯に向き合っており、とても前向きな議論があった。
  • 短期間で3分の1弱の学生が意見を表明している。首都大学東京の14年間の歴史に対する敬意も払っており、今回の丁寧な段取りは評価できる。

(5) 今後に向けた取組について

  • どのような結果になるかは分からないが、卒業生、在学生、教員に対して十分な説明をしながら、大学をまとめていく覚悟である。
  • 名称を変更するのであれば、それなりの配慮や、変えることのデメリットを超えるメリットを示さなければならない。
  • どちらに決まっても、決まってからが非常に重要。判断が間違いではなかったかどうかは、今後の実行にかかっており、全員で取り組んでいかなければならない。
  • 反対意見に対しては、丁寧に耳を傾けて対応しなければならない。賛成意見に対しては、むしろプラスに伸ばしていかなければならない。
  • 首都大の卒業生が自分の卒業した大学に誇りを持って、それを示してもらうことが条件
  • 名称を変更すれば注目が集まる。今後の明るい未来を示すビジョンも同時に提示することが、名称変更を良い形で皆さんに受け入れていただける条件
  • 卒業生とのしっかりしたコネクションを築き上げていく機会
  • 「首都大学東京」のブランドは、何らかの形で活用可能ではないか。
  • 知名度を向上させるには、広報戦略・体系についても一層検討すべきという職員の声を真摯に受け止め、取り組んでいく必要がある。

 

*以下結論部分(筆者註)

  • 意見交換を基に、名称変更について方向性を整理
    • 首都大学東京 ⇒ 「東京都立大学」
    • 産業技術大学院大学 ⇒ 「東京都立産業技術大学院大学」
    • 公立大学法人首都大学東京 ⇒ 「東京都公立大学法人」
  • 変更時期は、様々な手続きを勘案すると、早くても2020年4月1日。
  • 変更にあたり、都立の大学として情報発信を強化するとともに、在学生、卒業生等に対する丁寧な説明やケアが必要。今後、大学・法人が一体となって取り組む必要がある。
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