東京都立診療放射線専門学校の歴史

健康福祉学部の放射線学科。この歴史をさかのぼると、東京都立保健科学大学東京都立医療技術短期大学を経て、東京都立診療放射線専門学校、そして東京都診療エックス線技師養成所へとたどり着きます。では、その歴史を追ってみましょう。

東京都診療エックス線技師養成所の成立

東京都立診療放射線専門学校の源流は、1959年に発足した東京都診療エックス線技師養成所に求められます。当時は診療エックス線技師の免許を取得する学校が都内には私立の1校しかなく、一方で都立病院などの拡充整備による技術者の確保の必要性が大きかったことから、都立の養成所を設置する、としたものでした。

同養成所は新宿区百人町、都立衛生研究所(:東京都健康安全研究センター)構内に所在していました。2年制の第1部(昼間)、2.5年制の第2部(夜間)が設定されており、各学年はそれぞれ30名前後だったようです。

東京都立診療放射線専門学校の成立と閉学

1970年には養成所の後継として「東京都立放射線技師学校」が成立し(養成所は72年廃止)、翌71年には新宿区筑土八幡町(現:東京消防庁牛込消防署所在地)へ移転(百人町校舎は分校舎として存続)しています。76年には専修学校となり、7712月には学校教育法の改正に伴い、「東京都立診療放射線専門学校」と名称を変更しています。

その後、東京都立の医療技術短期大学の設置計画が具体化するに伴い、1986年に学生の募集を停止、1988年に閉校となりました。約30年の歴史の中で1361名の卒業生を輩出し、その成果は例えば、88年頃における都立大学病院の放射線技師の約1/3が卒業生だったことに表れています。

 

大学史略目次へ

スポンサーリンク