就職活動について
―社会人として働く上での目標、一人の女性としての夢、と仕事とプライベートを分けて捉えられているように感じましたが、実際はいかがですか。
社会人になりたての頃は、「仕事も頑張りたいけれどプライベートも充実させたい」と思っていました。つまり、両者は相反するものだと捉えていたんですね。
でも歳を重ねる毎に、仕事とプライベートの境目ってあまり無いように感じています。
むしろ、仕事が上手くいっているとプライベートも上手くいくし、逆も然りだったりと、一緒に上がったり下がったりするものだという捉え方に変わってきましたね。
自分にとっての幸せの方向に向かって動いてさえいれば、自ずとどちらも上手くいくと今は信じています。
―なるほど…心がけます。上手くいく時って本当に全部上手くいきますもんね。では次に、就活において重視した軸やそれをどう具現化したかを教えてください。
就活の軸は、前述した「子ども達がイキイキと生きられる社会を作ること」だったので、人材系や教育系を中心に動き、最終的に人材系に絞っていきました。
この話をすると、子どもの支援でなぜ人材なのかと問われることもあるのですが、子ども達の一番近くにいる大人=親が「今日こんな楽しいことがあったんだよ」「お父さんこんなことを頑張っているんだよ」とイキイキと語ることで、その背中を見て育つ子どもも「お父さんみたいな格好いい大人に早くなりたい!」と、将来に夢を抱きイキイキと生きられるはずというストーリーを描いていました。
そのためには24時間365日の大半を費やす仕事が天職だったり職場が活性化していることが大事だと考え、採用や教育研修、組織活性などを支援する仕事をしたいと思いました。
―軸の見つけ方という視点で、大事だと思うことはありますか。
自分ときちんと向き合う、ということですかね。
就活において、自己分析が大事だとよく言われると思うのですが、私はあまりしませんでした。ただ大事だとは思っていて、私の場合は日常のなかで自己分析をしていたのかなと。
何が自分の価値観として心地良いのか、何が好きで嫌いなのか、何が許せて許せないのか、ということが結局は自己分析だと思っていて、就活はそれと改めて向き合う良い機会なんじゃないかなと思います。
―ありがとうございます。就活において苦労した点はありましたか。
苦労したことはあまりないのですが、大失敗はあります(笑)。
私の就活時代はどちらかというと売り手市場で、内定もたくさんもらえました。そのような環境下で、順調にいっていた会社の最終選考で落ちたんですよね。
しかもその会社は、最終選考までいったら100%受かると言われていたにも関わらず、です。
でも落ちても仕方ないなと思う原因があって、最終選考の社長との面接で社長の名前が分からなかったんですよね…。
就職ってよく恋愛に例えられると思うんですけど、お互いに興味や好意が伝わらなかったら、相手はいい気はしないですよね。その会社においては伝えられていなかったし、伝えようとする努力も足りなかったと思います。
―なるほど。そのような経験を経て、最終的にはどのような選択をされたのでしょうか。
新卒で入社したのは、就活も終盤の終盤に出会った会社でした。もらっている内定の中から選ぼうとしていた矢先に偶然出会い、運命的なものを感じて即決したという感じでした。
―内定をいくつかもらっている中で、その会社を選んだ基準は何でしたか。
最初の入り口としては、「何をやっているか=事業内容」でした。働く大人の仕事や職場を支援するという、自分の中での大目的を果たせる会社。総合的な人材サービスを展開している同社は、当てはまっていました。
次に重視したのは、「誰がやっているか=社風や働いている人」。イキイキと働く大人を増やしたいのに、事業を担うその会社の人たちがイキイキしていなければ実現できるイメージがもてないですよね。
その点、「関わった人全てをハッピーに」という理念に共感できたのと、それが体現されていると感じたので、その会社を選びました。
―入社前は、なかなか社風ってわかり難いですよね。どのようにしてそれを判断していましたか。
一つひとつの対応や、働く人の表情に色んなヒントが詰まっていると思います。例えば、会社訪問をした時の挨拶や、電話対応などの細かいところに社風って表れると思うんです。
自分がこうなりたいと思える人たちが働いているか、浸透している社風に共感できるかというところは、無意識ながらもすごく気にしていました。
―ありがとうございます。次に、就活におけるコツやアドバイスはありますか。
一言で言うと、直感を大事にして欲しいですね。
どれだけ条件に合っていたとしても、何となく心地悪いな、価値観が合わないなと感じる会社に入ったとして、その違和感はずっとついて回ると思うんですね。
そう感じながら頑張り続けるのって本当に大変だと思います。
あとは、面接なども変に格好つけず、「ありのままの自分」で向き合って欲しいなと。
自分の価値観をしっかり持って、しっかり伝えて、その価値観がフィットする会社を選んで欲しいと思います。
それと、面接をしていた経験から言うと、大きく見せようとしているのって大体分かります(笑)。
「〇〇〇をやっていました」と言っても、どういうところに拘っていたのか、何が大変だったのかと深めていくと、答えられなくなってしまうことが多いんですよね。
どれだけ立派な履歴書でも、そこに深さが無かったらむしろマイナスの印象になってしまうし、逆に小さな成果でも経験に基いた強い言葉で語れる方が、格好良く映るし信頼がもてると思います。