就活、サラリーマン時代
ー続いて、サラリーマン時代のお話を伺います。最初から芸能活動だけに絞らずに就職活動をした理由はどういったものだったのでしょうか?
正直、色々と迷いましたが一回社会に出てみたい、という想いがありました。
そして就職活動をした結果、自分の一番いきたかった会社から内定をいただいて、働き始め、3年後にミスタージャパンという大会に出場するきっかけがあったのでそのタイミングで退職し芸能活動を再開しました。
ー就活をする上での就職先の選定基準は何だったのですか?
就職するなら、成長産業に行きたいっていう思いが強かったです。
先端ビジネスに関わりたいと思っていましたし、衰退していく業界に行くよりも成長していく業界のほうが楽しそうかなと。自己分析を完璧にできていたわけじゃないと思いますが、安定ではなく、成長意欲や向上心を最優先で選んでいたので、時代の先端産業で自分を磨きたいという思いがあり、だからこそ業務の難易度が高いと聞いたことのあったNRIに行きたかったんです。
例えば激務って大体の人は嫌がると思うのですが、僕はそれが良かった。ちなみに、そういう気構えとかモチベーションで入っちゃうと、あんまりきつく感じないんですよね(笑)。
今になって思うのは、人間モチベーションはすごく大事だなと。抽象論になっちゃうかもしれないですが、結局これが行きつく先だなと思います。
人間は気持ちがないことで一流には絶対なれなくて、お金のためだけに好きでもないことを何十年続けて、その世界のトップになるとかは絶対ないと思います。それよりは自分が好きなことをやったほうが断然いいです。
ーなるほど。確かにそうですよね。勉強になります。では、NRIの内定を取った先輩として伺います。面接のコツは?
自分の志望動機がいかにしっかりしているかですかね。僕の場合、実はSPIの対策もしてなかったし、面接対策もしていない、インターンも行ったことなくて、特別な資格や留学経験があるわけでもなかったです。でもなんでやりたいかっていう志望動機だけはしっかり考えていました。
IT業界に行きたい理由が例えば「理系出身で、ゼミでプログラミングをやっていてITに興味を持ったから。」とかではなく、自分がこれから60歳までにどんなキャリアを積みたいのか、それによって会社や世の中のためにどんな貢献ができるのか、そのためにこの会社(仕事)を選ぶと何が実現できて、それが自分の目標とどうリンクするのか、というような導線がしっかりしていないとダメだと思います。
そして、それをはっきりさせるためには、自分にとって何が幸せでどう生きていきたいのかが明確になっていないと、なかなか答えがでないと思います。
そこが少しでも曖昧だと、面接ではまず見抜かれてしまうので、難しいと思います。
面接官も、あくまで「人」だということを考えると、どんな学生を取りたいかってなんとなく答えがでますよね。
軸を持つことは大事です。就活のアドバイザーをやっている時に、就活生を見ていると、どこの会社や業界に行こうかなとか、面接どうしたらいいですかっていう質問が多かったのですが、アドバイザーとしては「君は何がしたいのか、君の幸せって何なのか?」ということを聞いていましたね。「君の幸せが実現できるなら就職しないっていうのも一つの選択肢。今やるべきことはそこからの逆算だよ。」ってアドバイスしてた気がします。
ー学歴とか資格がどうのこうのよりも、自分が何をやりたいかを定めることが就活をする上で大事ってことですね。
そうですね。資格はプラスαでしかないし、無理してとる必要はないと思います。志望動機の裏付けとして資格を取るのはいいかもしれないですが。
ー就活をする上での情報はどうやって得るのがいいですか?
どんな情報を得たいかによりますが、大学時代に僕は「朝まで生テレビ」とかああいう番組がすごく好きで見ていました。
ホリエモンさんとか、落合陽一さんも出演している番組です。
最新ビジネスに詳しい人達が本音で話をするテレビ番組を見ていると、AI産業とか色々な情報が入ってきますよ。日本の現状とかもわかってきます。
あと、今なら情報を仕入れるのは動画がオススメです。本を読むよりはYouTubeとかで動画を見たほうがいいと思います。
動画のほうが単位時間当たりに仕入れられる情報は多いし、見てて飽きない。記憶の定着もしやすいと僕は思います。動画見ればその人の本読まなくていいくらい(笑)。
情報を知ってる分だけ自分の人生の選択肢が広がると思います。
ーなるほど。私も本を読むのは苦痛ですが動画なら何時間でも見ていられるので実践してみます!辞職することって大きな決断だったと思うのですが、悩んだ時期などはありましたか?
自分が行きたい会社だったので、辞めるときはかなり悩みましたけど、今ここで動かないと自分の人生は変わらないなと思いましたし、ずっとそれが心の中で残り続けた状態で働いたとしたらサラリーマンとしても一流にはなれないと思いました。
辞職する時は、ちょうど区切りがあって、ミスタージャパンという大会がありました。それはミスユニバースの男性版のような大会なのですが、大会への出場が決まって、リハーサルなどで、一週間くらい会社を休まないといけなかったり、出場する3か月前からダンスの振付や、ウォーキングの練習など、仕事と並行することが難しかったんです。当時はこのタイミングでやめようと思って辞職しました。